ミレニアム・プロミス・ジャパン(MPJ)

極度の貧困は根絶できるはずだ
私たちの孫の時代ではなく、
私たちの世代のうちに
極度の貧困は根絶できるはずだ  私たちの孫の時代ではなく、私たちの世代のうちに

ボツワナ大使公邸での特別研究会&交流会のご報告

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写真上段】左:モツワハエ大使と遠藤貢東大教授 中央:講演する大使 右:講演を聴くゲストの皆さま
【写真下段】左:乾杯の音頭をとる広中和歌子参議院議員(右端) 中央:ボツワナ料理を満喫するゲストの皆さま 右:大使夫妻と北岡会長、鈴木理事長

去る11月18日に駐日ボツワナ大使オスカー・モツワハエ閣下の公邸にて開催された特別研究会&交流会のご報告です。
大使ご夫妻のご厚意で、ミレニアム・プロミス・ジャパン(MPJ)の会員の皆さまをご招待いただきました。
モツワハエ大使が「ボツワナの現状と日本への期待」、大使夫人コパナ様が「ボツワナの観光」についてお話をされた後、遠藤貢東大教授(MPJ理事)や外務省アフリカ二課の古谷耕祐氏がコメントをくださいました。
米国オバマ大統領から「アフリカのサクセス・ストーリーの一つ」と賞賛されたり、ニューヨークのアフリカ財団から「2009年アフリカのベスト国」に選ばれことからもわかるように、ボツワナはアフリカ諸国の中でも模範国として、平和な環境下で着実な成長をとげています。
研究会のあとに振り舞っていただいた大使夫人のお手料理も素晴らしく、ゲストの皆さまも感激してお帰りになりました。
大使のお話のまとめは「続き」をお読みください。

●以下は大使の当日プレゼンテーション資料より、事務局でまとめました。

第3回ミレニアム・プロミス・ジャパン特別研究会
「ボツワナの現状と日本への期待」

【講師】     駐日ボツワナ共和国大使 オスカー・モツワハエ閣下
【日時・場所】  2009年11月18日(水) 18:30~19:30
ボツワナ共和国大使公邸
【概要】     1.ボツワナ共和国の基本情報
2.ボツワナ プロフィール
3. ボツワナの発展
4.ボツワナとダイヤモンド
5.投資優遇策
6.ボツワナの現状及び将来のビジネス展望
7.ボツワナと日本の経済関係
8.日本との関係における優先事項と期待
1.ボツワナ共和国の基本情報
ボツワナ共和国は、南部アフリカ地域の中央に位置し、ザンビア・ジンバブエ・南アフリカ・ナミビアに囲まれた内陸国である。
■ 基本情報
・首都:ハボローネ
・独立:1966年 イギリスより独立
・面積:58万2000㎢(日本の約1.5倍)
・国土:おおむね平坦で70%をカラハリの砂が覆う
・人口:188万人、人口増加率1.3%
・通貨:プラ(Pula)
1プラ≒13円(2009年11月現在)
・査証:日本人の90日以内の滞在には不要
・時差:日本から7時間遅れ
・気候:雨季(夏)11‐3月、乾季(冬)5‐8月
・言語:英語・ツワナ語
2.ボツワナ プロフィール
■ 人種差別のない、複数政党制を採る民主主義国家
■ 独立当時の状況
・世界最貧国のひとつ、一人当たりの国民所得は70~90ドル
・低い識字率
・公共サービスもほとんどなし
・インフラも未整備
・技術を持った人材の不足
・国家予算も外国の支援に頼る
■ 高度な発展を遂げるためにボツワナに必要だったこと
・平和と安全
・質の高いガバナンス
・透明でオープンな政策
・人権や法の尊重
・安定した堅実な経済環境
・投資家や民間セクターに手厚い政策やプログラム
3.ボツワナの発展
・1966年から1999年にかけてのGDPは、年率平均9.2%の成長を遂げた
・一人当たりのGDPは現在7000ドル超
⇒間違いなくボツワナはアフリカの数少ない成功例のひとつといえる
・しかし、ボツワナの成功はあまり知られていない
理由) ・メディアはアフリカを紛争と危機の地として描く
・アフリカを一つに捉え、多様な国が存在する広大な大陸という認識が低い
⇒ボツワナは独自のアイデンティティーを持つ、アフリカの中の一つの国
4.ボツワナとダイヤモンド
■ ボツワナは取引額において世界一のダイヤモンド生産国
・独立翌年の1967年にダイヤモンドが発見される
・産出額:32億ドル/年
・世界の宝飾ダイヤモンドの3分の1はボツワナで産出される
・輸出の75%、政府歳入の50%、GDPの3分の1をダイヤモンドが占める
・日本は世界第2位のダイヤモンド消費国
■ ダイヤモンドの貢献
・皆さんが購入するダイヤモンドの一粒一粒が、ボツワナの人々の食事、生活の向上、健康、安全な飲み水、道路インフラなどに直結する
・エイズ感染者への抗ウィルス薬の無料提供
・エイズ孤児への食料、衣料、学費支援
・エイズウィルスの母子間感染を防止するプログラム
5.投資優遇策
・製造業は法人税15%
・その他業種の法人税は25%、また配当金の15%を源泉課税して納める
・投資家に対して5~10年間の法人税控除可
・為替コントロールなし、利益・配当・資本を自由に送金可
・南アフリカ・イギリス・スウェーデン・モーリシャス・インド・ロシアと二重課税に関する協定あり
・コミッショナーが認定した研修を従業員に受けさせる費用の200%の控除が受けられる
・製造業のための機械・設備は無税で輸入可
6.ボツワナの現状及び将来のビジネス展望
■ ボツワナの現状
・米国のオバマ大統領は、ボツワナを「アフリカの最たるサクセス・ストーリーのひとつ」と評価
・米国のクリントン国務長官は「資源の運営管理においてボツワナはアフリカの模範である」と述べた
・ボツワナは米国ワシントンで行われたグローバルシンポジウムにおいて「最も平和な国」と評された
・トランスペアレンシー・インターナショナルは、ボツワナをアフリカで最も汚染の少ない国とし、世界でも第37位であるとした
・ニューヨークのアフリカファンデーションは、ボツワナを「2009年のベスト・アフリカン・カントリー」に選んだ
・世界経済フォーラムの2008-09年のリポートは、ICTの使用においてボツワナをアフリカで第3位とした
・2009年の財産権の指標は、ボツワナはアフリカで最も財産権が守られている国としている
・カーネギー国際平和財団のグローバリゼーション指標で、アフリカで第1位、日本に次ぐランクである
■ 将来のビジネス展望
・世界金融危機でボツワナのダイヤモンドの販売・生産は大きな打撃を受け、低成長が予想される
・しかし、良好な財政バランスと対外債務が少ないこと、そしてアフリカ開発銀行からの15億ドルの借入れで乗りきりうるだろう
・柱となる産業は鉱業(石炭、銅、ニッケル、ウラニウムなど)、ダイヤモンド加工、情報産業、観光、ガラス製造業など
・首都ハボローネのインフォメーションハブ、教育ハブ構想も進む
・SADC(南部アフリカ開発共同体)諸国の経済統合
(2008年にFTA(自由貿易協定)、2010年に関税同盟)
7.ボツワナと日本の経済関係
・1966年のボツワナの独立とともに、日・ボツの外交関係が樹立された
・2007年の当時の甘利経済大臣のボツワナ訪問をきっかけに、ボツワナの鉱物資源への投資に興味を示す日本企業も出てきた
・石油天然ガス金属鉱物資源機構(JOGMEC)は2008年にボツワナのロバツェに衛星による資源探査を行うリモートセンシングセンターを開設。鉱物探査を行い、成果を日本企業に発表することでボツワナ鉱物資源への投資を促すことが期待される
・日本政府のクール・アース・パートナーシップを通じ、日本企業がボツワナで太陽発電事業を請け負う見込み
8.日本との関係における優先事項と期待
・高官レベルでの交流事業
・メディアによる、より多くの報道
・2010年の南アでのワールドカップ開催に関連し、観光客や日本人ビジネスマンの渡航が増え、隣国ボツワナに対する関心、ビジネスの可能性も高まることが予測される

以上