ミレニアム・プロミス・ジャパン(MPJ)

極度の貧困は根絶できるはずだ
私たちの孫の時代ではなく、
私たちの世代のうちに
極度の貧困は根絶できるはずだ  私たちの孫の時代ではなく、私たちの世代のうちに

【マラウイのバオバブ市場をどうやって広げていくか?】

今月は、現在取り組んでいる、現地でのバオバブ商品の市場開拓の活動について紹介します。

 

バオバブは欧米などではスーパーフルーツとして認知されていますが、実際にそのバオバブが自生しているマラウイでは、バオバブの存在は知っていても、バオバブが高い栄養素を持っていることや、バオバブオイルに保湿効果があることはあまり認知されていません。

 

バオバブ商品の市場を開拓するにはまず、バオバブ製品の商品価値の認知向上も大事な要素の一つです。マラウイ政府は「Buy Malawi」をスローガンに国産品の国内消費を推進していますが、スーパーマーケットなどで売られている加工品の多くは輸入品で、特にスキンケア用品などは、UnileverやNIVEAなど日本でも良く知られている商品がシェアを占めています。

当プロジェクトでは、「Buy Malawi」を促進するために、マラウイ産のバオバブオイルを日々のスキンケアやヘアケアに使用してもらうべく、バオバブ商品の認知向上や市場を拡大すべく活動を進めています。

(Buy Malawiについて詳しく知りたい方はHPをご覧下さい。)http://www.buymalawi.mw/

 

今回は、5月から6月にかけてマラウイの2大都市・リロングウェとブランタイヤにおいて実施した「マーケティング実習」について報告します。この実習はバオバブオイルとバオバブパウダーの認知度の向上と取り扱い店舗を増やすことを目的に、マラウイ人と日本人のマーケティングの専門家を1名ずつ招いて実施しました。初めに、専門家より営業活動に関するノウハウを参加者であるMaluso Cooperative Union5名(リロングウェ)、Home Oils Cooperative8名(ブランタイヤ)に講義してもらい、その後、実際に専門家と参加者で市内の美容院や化粧品販売店、薬局など延べ約400店舗にバオバブ商品の営業活動を行うというものでした。

 

○実習1日目(事前講習会)

専門家より市場調査の目的や方法をレクチャーしてもらい、市場のニーズを把握し、そのニーズを満たすための商品作り、コンセプト作りの重要性を学びました。

 

リロングウェの支援対象組合での講習会

リロングウェの支援対象組合での講習会

 

○実習2~4日目(市場調査)

専門家、組合メンバー、MPJスタッフと共に、市内においてバオバブ商品を販売できる可能性の高い店舗を、立地や客層などを確認しながら探しました。そして、実際に営業をかける店舗をオイル、パウダーそれぞれ100店舗ずつ選定しました。バオバブオイルの営業先は、美容院や化粧品店、薬局、マッサージサロンなど、バオバブパウダーは、薬局や食料品店、スーパーマーケット、レストランなどを中心に店舗を選定しました。

 

 

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とにかく足を使って、実際の店舗の様子をチェックしていきます。

女性用の洋服店や化粧品店、美容院などが並ぶ、ブランタイヤのファッションストリート

女性用の洋服店や化粧品店、美容院などが並ぶ、ブランタイヤのファッションストリート

 

○実習5~10日目(プロモーション活動)

その後、選定した200店舗を1つずつ営業訪問し、実際にバオバブ商品のプロモーション活動を行いました。店舗のオーナーやスタッフに対してバオバブ商品の説明を行い、商品サンプルやチラシを配布して、店舗で取り扱ってもらえる様に依頼しました。

6月マラウイ4

毎朝のミーティング。商品のセールストークの内容などについて確認します。

 

化粧品店のオーナーにバオバブオイルの効果を説明する組合メンバー

化粧品店のオーナーにバオバブオイルの効果を説明する組合メンバー

個人経営のスーパーマーケットにバオバブパウダーをPRする専門家と組合メンバー

個人経営のスーパーマーケットにバオバブパウダーをPRする専門家と組合メンバー

 

○実習11日目(振り返りミーティング)

最後に、これまでの10日間の活動を振り返り、実際にプロモーション活動を通しての店舗の反応や興味の高さなどによって、今後フォローアップしていくべき店舗に優先順位を付けていきました。また、この実習で何を学んだか、今後、事業を展開していく上での課題は何かについてメンバーみんなで共有しました。

ブランタイヤの支援組合での振り返りミーティング

ブランタイヤの支援組合での振り返りミーティング

 

今回の実習による新規販売店舗の獲得目標数は1割の40店舗。これまでに9店舗の新規顧客を獲得し、現在もフォローアップ活動を継続中です。この目標は決して簡単なものではありませんが、引き続き、一歩ずつ着実にマラウイ国内におけるバオバブ商品の市場拡大を目指します。

 

 

 

◆(ウガンダ事業)心理社会的ケア専門家・桑山紀彦医師が現地入りしました!

<心理社会的ワークショップ>

2018年5月から開始した新事業「ウガンダ西ナイル地域の南スーダン難民居住地区における心理社会的支援」ですが、6月に入り本格的に南スーダン難民の子どもたちのための心理社会的ケアワークショップを実施しています。ウガンダ北部にあるビディビディ難民居住区にある小学校2校で、4グループ(1グループ15~16人)にワークショップを受けてもらっています。

 

このワークショップでは、描画、粘土細工、針金を使ったアクティビティ、音楽という創作活動を通して、参加者が自分たちの抱えるトラウマに向き合うことを目的としています。テーマに沿ってそれぞれに作品を作ってもらい、なぜその作品を作ったのか、どんな気持ちで作ったのか等をグループで共有します。

 

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(描画セッションで子ども達が描いた「忘れられないあの日」)

 

子ども達はワークショップに慣れていないこともあり、最初は発言するのを恥ずかしがっていました。でも2回3回とワークショップを実施するうちに、MPJスタッフとも気さくに話せるようになり、自分の心情や経験を少しずつ語れるようになってきました。

特に「失ったもの・こと」「忘れられないあの日」というテーマのセッションでは、涙を流し感情を露わにしながら、南スーダンで家族を殺されたことなど紛争の記憶を話せた子ども達がたくさんいました。心理社会的ケアでは、涙をながしながらつらい経験を人前で話すというプロセスがとても大切です。語ることによって記憶と感情が整理され、どれだけつらい経験があってもトラウマに向き合うことが出来て徐々に心が軽くなっていきます。

 

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(作品をみんなの前で発表する子ども達)

 

<心理社会的ケア専門家及び理事長の現地視察>

この事業は心療内科医/精神科医で心理社会的ケアの専門家である桑山紀彦医師に監修していただいています。6月19日~23日まで桑山先生が現場を訪問され、心理社会的ケアワークショップのファシリテーションや保護者と教員に対するセミナーを実施されました。

ワークショップに参加している子ども達の保護者や難民居住区内の小学校で働く先生方をセミナーに招待し、子ども達が受けている心理社会的支援について理解を深めてもらいました。参加いただいた保護者・先生からは自分自身が抱えるトラウマについても考える事が出来たと大好評でした。

同じ日程でMPJの理事長の鈴木りえこも事業を視察しました。心理社会的ワークショップでは理事長も涙を流しながらトラウマ体験に聴き入り、子ども達に寄り添いました。セミナーに招待した現地政府や国連機関の担当者からもMPJへの感謝の言葉が送られ、南スーダン難民への心理社会的支援の継続を要請されました。

 

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(音楽ワークショップで、子ども達に歌の例を聞かせる桑山医師(左)、MPJウガンダ人スタッフと駐在員・片野田(右))

 

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(子どものストーリーに耳を傾ける理事長・鈴木りえこ)

 

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(音楽ワークショップで過去の体験について歌詞を作っている子ども達とピアノを演奏する理事長・鈴木りえこ)

 

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(教員に心理社会的支援の方法論を伝える桑山医師)

 

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(保護者に「トラウマとは何か」を説明する桑山医師)

 

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(学校の前で子ども達と記念撮影)

 

桑山先生ご自身も、ウガンダ出張についてブログで詳しくレポートされています。是非ご覧ください!

ウガンダ活動記録① https://blog.e-stageone.org/?p=4488

ウガンダ活動記録② https://blog.e-stageone.org/?p=4494

ウガンダ活動記録③ https://blog.e-stageone.org/?p=4494

ウガンダ活動記録④ https://blog.e-stageone.org/?p=4509

ウガンダ活動記録⑤ https://blog.e-stageone.org/?p=4518

 

 

【三重県桑名市立正和中学校3年生の5名がMPJを訪問しました!】

桑名中学校

 

去る6月1日、三重県桑名市立正和中学校三年生の生徒さんが修学旅行で都内を訪れ、うち5名の方が都内分散学習の一環としてNPO法人に興味を持たれ、MPJを訪問されました。

 

まず始めに、理事長・鈴木りえこよりMPJの貧困削減を中心としたミッションやこれまでの活動の紹介、その後は持続可能な開発目標(SDGs)やアフリカの貧困問題について詳しくお話し、日本は国際社会の中で恵まれていること、世界中には勉強したくてもできない子どもたちがいることを、事例等をあげて説明しました。

また、事前アンケートで学生の皆さんが詳しく知りたいとリクエストされていたHIV/AIDSについて、事務局長の奥薗から説明もなされました。

 

修学旅行の初日はディズニーランドで遊んできたという学生さんでしたが、MPJ事務局に訪問された際には少し緊張した様子で、真剣に話を聞いてくださいました。

 

後日、訪問された学生の皆さんからお礼状もいただき、「恵まれている生活を送れているという感謝の気持ちを忘れないようにしたい」「普段あまり学ぶことのできないことを深く考える良い機会になりました」といった感想もお聞かせいただきました。

私たちも中学生の皆さんが真剣に世界の問題について耳を傾けている姿を見て励まされると同時に、皆さんのこれからの人生をとても楽しみに思いました。

 

ご訪問いただいた皆さんとご担当いただいた中学校の先生をはじめ職員の皆さん、この度は貴重な機会をいただき、ありがとうございました!

 

正和中学校の学生さんと奥薗(左)と鈴木(右)

正和中学校の学生さんと奥薗(左)と鈴木(右)

(ウガンダ事業)心理社会的ケア事業を開始しました!

<事業開始、ウガンダへ渡航>

 

昨年よりMPJが準備を進めてきた南スーダン難民への心理社会的ケア・プロジェクトは、ジャパン・プラットフォーム(JPF)より助成金をいただき、5月1日より本格的に子供を対象としたパイロット事業として開始されました。クラウドファンディングでも多くの方々からご支援をいただき、おかげ様で無事に事業が開始出来たましたことを、改めまして皆さまにお礼申し上げます。

 

 

5月初旬には現地駐在員として派遣された片野田義人がウガンダ北部の難民居住区での活動を開始しました。MPJが単独で難民支援事業を実施するのは今回が初めてですが2017年夏から2018年3月までピースウインズ・ジャパンと協働で水衛生分野での難民支援を実施した経験を活かして、難民の方々に良い支援を届けられるよう全身全霊で活動に取り組んで参ります!

 

心理社会的ワークショップでファシリテーションを行う駐在員・片野田

 

 

<事業内容>

今回の心理社会的ケア事業では、様々な困難と向き合ってきた難民の方々に少しでも良好な精神状態を回復していただくため、大きく分けて3つの活動を行います。また、この事業には、日本における心理社会的ケアの第一人者・桑山紀彦先生(精神科医/心療内科医、地球のステージ代表理事 http://e-stageone.org/stage/kuwayama/)にアドバイザーとして関わっていただいています。

 

1.子ども達のための心理社会的ワークショップ

紛争で経験したトラウマをテーマに創作活動(描画・粘土細工・音楽等)を実施し、それらを通してトラウマと向き合い、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を防ぐことを目指します。約60人の子ども達が、週1回全12回のワークショップに参加します。

 

心理社会的ワークショップについて児童(左)と保護者(右)に説明するMPJ現地スタッフAlice(中央)

 

 

ワークショップに参加する子ども達

 

 

2.保護者・教員のためのセミナー

つらい経験を持つ子ども達の周りの大人が、トラウマやPTSDとは一体何なのか、どうやってトラウマを持つ子ども達と接すればいいのか等を理解し、子ども達をサポートできるような体制を作ります。合計で200人近い保護者と先生方がセミナーを受講します。

 

3.難民コミュニティでのセミナー

精神病とは何なのか、鬱や不安をどうやって軽減できるのか等、メンタルヘルスの知識を得る機会のない難民の方々のために、日々の生活に役立つ実践的な知識を伝えます。合計で750人の方々がこのセミナーに参加します。

 

<心理社会的ワークショップの準備>

難民居住区の小学校の先生方にトラウマが原因で精神に不調のみられる子ども達のリストを作成してもらい、さらにMPJスタッフが児童に対して心理テストを実施することでPTSDを発症するリスクの高い子ども達を把握し、ワークショップに参加してもらう子ども達をリストアップしました。

5月中は先生方と打ち合わせをしたり、家族の家を一軒一軒まわったりして子ども達がどのようなワークショップを受けるのかを説明しました。紛争で家族を亡くしてしまった子ども達も少なくないため、ワークショップに参加して少しでも彼らの心が軽くなるようにと願いながら、活動を進めています。6月から週1回のペースで本格的にワークショップを開始するので、次回のブログで詳しく報告します。