ミレニアム・プロミス・ジャパン(MPJ)

極度の貧困は根絶できるはずだ
私たちの孫の時代ではなく、
私たちの世代のうちに
極度の貧困は根絶できるはずだ  私たちの孫の時代ではなく、私たちの世代のうちに

アフリカ・ソーシャルビジネススクール

中間報告会を開催しました

 
 去る12月10日、アフリカ・ソーシャルビジネススクール(ASBS)最終選考者の小川徳和氏・猿田千里氏・宮下芙美子氏の3名、審査員の中村安秀先生(大阪大学大学院教授)・更家悠介氏(サラヤ株式会社代表取締役)・鈴木りえこ(MPJ理事長)にお集まりいただき、中間報告会を行いました。
小川徳和さん
 最終選考者の3名は、5月にASBSの支援が決定して以来、それぞれ渡航準備やフィージビリティ調査を進めてこられました。調査の進め方は三者三様です。
 「貧困農民を支える、アフリカ農業機械レンタル事業」をプロジェクトテーマに活動する小川徳和氏は、チームメンバーと交代でタンザニアやウガンダ等の農地に入り、広範囲に顧客調査や効率的な運営の検討を進めています。
Saruta-san_resize2
 一方、猿田千里氏は10月からウガンダに滞在しており、この日はインターネットを通じて参加されました。現地では「ウガンダにおけるHIV/エイズ寡婦の経済的自立を目指したアグリビジネス」に取り組み、事業拠点の整備と同時に市場調査を進めています。
 「“未来の有機農業大国”ウガンダのための野菜流通事業」を目指す宮下芙美子氏は、日本とウガンダを行き来しながら、現地で有機農業を実施する体制構築を進めています。
 日本では予想もつかないような課題―例えば、ガソリンが水で薄められている(!)ことがあり、機械の故障対策を講じなければならない等―に遭遇しているようですが、現地のパートナーやスタッフと協働しながら着々と調査を進めておられる様子に関係者一同、今後の展開にますます期待を大きくしました。みなさん、引き続きがんばってください!
宮下芙美子さん
 報告会終了後に行った懇親会では、オブザーバー(最終選考者の関係者)の方々や、ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトの関連で来日している国連プロジェクトサービス機関(UNOPS)のMaria-Noel氏、千葉あずさ氏もご同席くださり、貴重なお話を伺うとともに、とても有意義なひと時を過ごしました。

写真:報告会の様子。
(上)小川徳和氏、(中)猿田千里氏(スクリーンを通じて)、(下)宮下芙美子氏

最終選考通過者発表

「アフリカ・ソーシャルビジネススクール(以下、ASBS)」(主催:ミレニアム・プロミス・ジャパン、協力:サラヤ株式会社/サラヤ・イーストアフリカ/三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社、後援:経済産業省/JICA/JETRO)は、アフリカの社会経済の発展にビジネスを通して貢献したいと願う若者のビジネスアイデアを募集し、厳正な審査を行った結果、支援する最終選考通過者3名を決定しましたので発表いたします。
初回となる今回の応募総数は、22件でした。20歳の大学生から46歳のケニア在住の方まで、多彩な方々にご応募いただきました。書類選考とプレゼン選考を経て、農業分野のプロジェクトを企画した以下の3名を選出いたしました。いずれも、東アフリカの地にて、社会を変えたい、貧困削減に少しでも役に立ちたい、と熱意に燃える若者たちです。

最終選考通過者とプロジェクト(五十音順)

氏名

プロジェクト名(上)/ 人物・プロジェクト内容紹介

小川 徳和
(30歳・男性)

貧困農民を支える、アフリカ農業機械レンタル事業
米国の大学を卒業後、商社に勤務。インドやタンザニアで農業プロジェクトに参加した後、米国の大学院に進学しASBSに応募。農業機械レンタル事業を通じて、東アフリカにおける農業の効率化、貧困層の農民の生活水準向上による社会的インパクトを生み出すことを目指す。

猿田 千里
(28歳・女性)

エイズ遺児家庭における母親の経済的自立を目指したアグリビジネス
ウガンダにてNGOの活動に参加し、HIV遺児への教育と貧困層の女性支援に従事。帰国後は、同NGOの支援にて日本の大学院に留学中のウガンダ青年、ルベガ・ロナルドさんとビジネスプランの策定に向け議論を重ねた。ASBSでは、同国の貧困層とりわけHIV寡婦や遺児の自立のために、主食(メイズ)の栽培、鶏や子豚の飼育を技術面、資金面からサポートすることで、持続可能なアグリビジネスモデルの確立を目指す。

宮下 芙美子
(24歳・女性)

“未来の有機農業大国”ウガンダのための野菜提案事業
アフリカにて文化人類学を研究した後、東日本大震災をきっかけに環境と農業分野の融合を目指す会社に入社。ASBSでは有機ゴマの生産・販売を通じ、将来的にウガンダをオーガニック大国に導くべく有機農業の促進を目指す。

今後は、この3名の方に、現地でのF/S調査を行うための必要経費、サポートを提供していきます。

概要

「アフリカ・ソーシャルビジネススクール」は、アフリカの社会経済の発展にビジネスを通して貢献したい若者のビジネスアイデア/ビジネスプランを実現するための支援を行います。特に“ソーシャルビジネス(※1) ”と呼ばれるような現地の人々が抱える社会的課題の解決・改善を志向するビジネスアイデアを優先的に支援します。
審査に合格した志のある若者は、現地においてビジネスアイデア/ビジネスプランの実現可能性(F/S:Feasibility Study)調査やパイロットプロジェクトを実施しビジネスプランを作成(精緻化)します。
第一回となる今回は、東アフリカのウガンダ共和国においてビジネスを始めたいという志のある方々の募集を優先いたします。

(※1)「ソーシャルビジネス」とは社会的な課題をビジネスを通して解決・改善する取組の総称である。

アフリカ・ソーシャルビジネススクールに参加するメリット

    • ビジネスを通して、アフリカの社会経済の発展に貢献するきっかけを得られる。
    • 密かに温めていたビジネスアイデアを事業化するための支援を得られる。自分が描いていたビジネスプランを第三者の支援を得ながら客観的に検証することができる。
    • 審査委員からの専門的知見に基づくアドバイスを得られる。(必要に応じて)関係者が有する幅広い人的ネットワークから適切な支援者の紹介を受けることができる。
    • 現地滞在にかかる基本的な費用について支援を受けることができる。
    • アフリカにおいて活躍することを志す仲間に出会うことができる。
    • 本事業に参加することで、自らのビジネスに関する広報支援をうけることができる。/等

 

主催・協力

主催

 特定非営利活動法人(認定NPO法人)法人ミレニアム・プロミス・ジャパン

協力

 サラヤ株式会社/サラヤ・イーストアフリカ
 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社

後援

 経済産業省(METI)
 独立行政法人国際協力機構(JICA)
 独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)

※本事業は「第5回アフリカ開発会議(TICAD V)パートナー事業」として承認されています。

募集分野

アフリカ・ソーシャルビジネススクール2013では、下記の分野のビジネスアイデアを優先的に募集します。

  1. 農業
  2. アパレル
  3. 保健・衛生
  4. 教育
  5. 文化・芸術

募集人数

3名程度。 (適格者がいないと判断した場合は最終選考者はなしとする可能性もあります。)

応募資格

応募資格は下記の通りです。

  1. アフリカ(ウガンダ)において実施を想定しているビジネスアイデアを有すること
  2. 年齢20歳~35歳程度
  3. 健康状態が良好であること
  4. F/S調査を実施する上で意思疎通に十分な英語能力があること(TOEFL580点・TOEIC840点程度/原則、英語能力が十分であることを証明する資料を提出すること)
  5. アフリカ(ウガンダ)での生活経験を有することが望ましい
  6. 普通自動車/普通自動二輪免許を有することが望ましい

スケジュール

時期

項目

1 4月1日 募集開始
2 4月21日 募集締切
3 4月下旬 書類選考 *5名程度まで絞り込み。全ての方に原則メールにて結果をご案内します。
4 5月中旬 プレゼン選考会開催
5 5月下旬 最終候補者決定 *3名程度を選出。全ての方に原則メールにて結果をご案内します。
6 6月上旬 最終選考者発表 *TICAD Vにて発表予定です。
7 7月中旬 国内研修 *事前に簡単な国内研修を実施します。
8 9月~10月 現地派遣開始・・・6か月間派遣予定
9 11月中旬 中間報告会開催
10 2月中旬 最終報告会開催 *最終報告会は第三者も参加可能な形での開催になる可能性があります

選考体制

応募者の選考については、下記の体制にて実施いたします。

書類選考

 【事務局】
・認定NPO法人ミレニアム・プロミス・ジャパン
・サラヤ(株)
・サラヤ・イーストアフリカ/等

プレゼン選考

 【審査委員】
・大阪大学大学院 教授 中村安秀
・サラヤ(株) 代表取締役 更家悠介
・認定NPO法人ミレニアム・プロミス・ジャパン 理事長 鈴木りえこ
 【顧問】
・前ユネスコ事務局長・(公財)日仏会館 理事長 松浦晃一郎 氏

支援内容・現地での処遇

本企画における支援内容・現地での処遇については下記の通りです。

  • 審査に合格した候補者に対する支援内容としては、予防接種費用、渡航費、生活費、調査費用、各種保険等の各種費用と現地活動にあたってのメンタリングを実施いたします。
  • なお、現地での調査費用は1人あたり最大で3万米ドルを想定しています。
  • 提案いただくビジネスプランとこれに基づくF/S調査やパイロットプロジェクトの実施内容を踏まえ、妥当と思われる金額を提示していると判断されなければ原則、採択を受けることはできません。
  • メンタリングについては、サラヤ・イーストアフリカ代表・宮本氏及び審査委員紹介のサポーター等による支援を必要に応じて提供することを予定しています。
  • 最終選考に残った方の現地での立場は、原則、ビザの関係から現地企業(サラヤ・イーストアフリカ等)と短期雇用契約を結ぶことを前提とします。
  • 本企画参加者(参加候補者)への資金的支援の項目詳細は下記の通り想定し、下記費用はサラヤ(株)がスポンサーとして支援します。本企画への参加にあたって必要になる費用について1人あたり最大5万米ドル(F/S調査等費用を含む)の支援を想定しております。

時期

項目

国内事前準備

予防接種 (黄熱病、A/B肝炎、狂犬病、腸チフス、破傷風)

駐在員保険(6か月)

航空券(往路)

渡航準備費用

現地準備

駐在員ビザ(3年)

現地滞在期間

給与 (サラヤ・イーストアフリカ勤務のケースを想定)

住居費

光熱費

通信費

F/S調査等費用 *1人あたり最大3万米ドル

帰国時

航空券(復路)

*プレゼン選考に参加される方については参加交通費として1人あたり最大5万円まで支給致します。

選考方法

事務局及び審査委員が主に以下のような選考基準において審査し合格者を選定します。

 ・応募者の適格性
・F/S調査・パイロットプロジェクトの実現可能性
・想定されるビジネスの現地社会における妥当性
・想定されるビジネスのインパクト(雇用創出や開発課題の側面から)
・想定されるビジネスとF/S調査、パイロットプロジェクトの整合性 /等
F/S調査・パイロットプロジェクトの実施にかかるシニア世代や外部機関等との連携が決まっている場合やプレF/S調査結果を提示できる場合には加点対象とする予定です。

募集期間

2013年4月1日(月)~2013年4月21日(日)17:00必着 ※募集は打ち切りました。

応募方法

ミレニアム・プロミス・ジャパンのホームページ(http://millenniumpromise.jp/asbs)から募集要項を確認の上、応募申請書をダウンロードし、必要事項を記入後、ミレニアム・プロミス・ジャパンまで郵送又はEMAILにて送付下さい。

募集要項及び応募申請書をダウンロードする
WORD形式 PDF形式
いずれかをお選び下さい

問合せ先

  • 本申請にあたってのご質問・ご相談も受け付けています。
  • 下記までお気軽にお問い合わせください。
特定非営利活動法人(認定NPO法人)ミレニアム・プロミス・ジャパン
〒113-0033 東京都文京区本郷2-27-6ガーラ本郷三丁目901号
Tel : 03-5842-2801  Email : asbs@seagreen.ocn.ne.jp